TScan 概要

<TScan概要>

 都市においては,ビルや道路などの構造物の影響により風や日照が変化し,微気象が発生する.特に,夏に微気象現象が発生することで,周囲より気温の高い場所が発生し,熱中症の危険度が増加する.微気象現象は狭い範囲で複雑に発生するため,気象庁によるアメダスのデータでは捉えきれない.そこで我々は,都市において細粒度センサネットワークを構築し,都市における微気象現象を観測する.
群馬県館林市にご協力いただき,館林駅東側600m四方で微気象センサネットワークを構築した.微気象センサネットワークとは,数10m 間隔で設置された気象センサを,無線ネットワークで接続しデータを収集するシステムである.将来,市民に熱中症危険度情報を提供できることを狙って,2008 年11 月に立案し,2009 年7 月に市内の44ヶ所にマルチホップ転送微気象センサネットワークを構築した.今後2 年間の連続運用に入った.本センサネットワークで得られたデータは,熱中症予防や暑さのメカニズム解析に利用する予定である.

<システム概要>

 群馬県館林市で展開した微気象センサネットワークでは,気温と湿度の計測を行っている.館林駅東側600m四方に数10m間隔で気象センサ44ヶ所設置し,1分間隔でセンシングを行っている.センサノード同士の通信にはIEEE 802.15.4を使用している.データはマルチホップによって転送され,シンクノードを経由して収集用PCへ格納される.データ収集用PCに格納されたセンサデータはインターネットでつながった外部のデータベースサーバに保存される.センサノードは機能によって,マルチホップ転送が可能なアクセスポイントセンサノード(APセンサノード)とセンシングのみを行うリーフセンサノードの2種類に分類される.